ロダーリ「パパの電話を待ちながら」

年末年始の休みの前になると
いつもは気がつくと写真集をいろいろ買い込んでいるのですが
今回の休みでは写真集を手にすることなく
ファンタジー小説が集まりました。
懐かしくて実家から掘り出してきた
「はてしない物語」が発端かもしれません。
年末年始おこもり読書の一冊
イタリアのジャンニ・ロダーリの「パパの電話を待ちながら」
🪨コロッセオを盗んだ男の話
🚀宇宙の料理
🐣宇宙ヒヨコ
あたりの話がお気に入りです。
ずいぶんと前に日本語訳本は出ているのですが
この邦題をつけるセンスがすごいなと
思いました。
自分では理解していても
ニュアンスどころか人に伝えるのは難しいです。
同時通訳や翻訳のお仕事は
本当にすごいと思います。
こちらの翻訳者は内田洋子氏。
私がイタリアに踏み入れ始めた頃には
もうお名前を聞いていた方。
エッセイもジャーナリストの視線で書かれた冷静な文章が大好きです。
個人的には須賀敦子氏と内田洋子氏のイタリアの描き方がとても好きです。
底抜けに明るいではなくてイタリアの哀愁が感じられるところでしょうか。
この踏み込んだファンタジー世界に
まだはまっており、年末からのエンデつながりで
今は「モモ」ワールドに入りました。
昔は気づかなかったけれど、
そう、舞台は明らかにローマの遺跡。
あとがきによるとエンデはローマ郊外に居を構えていたことがあり
モモもその期間に執筆されたものとか。
そして今手元にはないエンデの短編集でカタコンベやチンクエチェントが登場する話を
思い出し、
モモの次はその本を実家から掘り出してこようと思った次第。
素晴らしい本は何度読んでも楽しい時間を提供してくれます。