イタリアのヴィンテージトランプ

先日はフランスのトランプを紹介したので、

本日はイタリアのヴィンテージのトランプを紹介します。

イタリアらしい革ケース入りのしかもフィアットのノベルティです。




カードはトリノのメーカーVIASSONEヴィアッソーネのものです。

3束入っていてゲームの記録のメモブロックと小さな鉛筆がついています。

赤みがかった上質な革と金箔押しのFIATのロゴ。

イタリアらしいヴィンテージです。

1950年代の物になります。

FIATの1950年代と言えば旧型のチンクエチェントが誕生した時代です。


イタリアのトランプはハートのエースを見ると

時代とトランプカードにかかる税金がわかります。




今は手元にはないのですが、以前オーストリアのPiatnik社がイタリア市場に向けて作った

トランプに出会いました。

上の写真左側のバラの花柄のものです。

ディーラーもめずらしいものだよと興奮気味。

イタリアのデザインにはない華やかなトランプです。

別のヴィンテージのトランプたちと一緒に眺めていると

納税のスタンプの図柄は同じだけれど文字が違うことに気づきます。


古いトランプは時代がわかりやすい


トランプカードには税金がかかっていたため、トランプ本体に

印や年月がすでに印刷されていたりスタンプが押印されていたりします。

1931年のPiatnik社のイタリア向けのカードには

イタリア王国

1962年のカードには

イタリア共和国


見比べた二組のカードは30年と少しの間で政体が違っています。

1962年のイタリア共和国は今日のイタリアと同じイタリアで

第二次大戦後の1948年に共和国となりました。

今のイタリア共和国になってまだ100年も経っていません。

一方で1930年代のイタリアはイタリア王国とはあるものの

ファシスト政権が力をつけ始めてそのまま第二次世界大戦下に

突入してしまいます。

最終的にはイタリア国王が連合国を南イタリアから入れて

ファシスト政権が終わりイタリアも降伏します。

イタリアでは終戦記念というか解放記念日として

4月25日が祝日になっています。

日本より一年早い1944年のことになります。


イタリアの古いトランプあれこれ


19世紀まで遡るとイタリア半島はまだ統一されていなかったので

地域によってトランプにかかる税の納め方の習慣が二つに別れていたため

カードの作り方にも影響していたようです。

ひとつは作る段階ですでに納税してトランプに透かしを入れるているもの。

あとはトランプ一組毎に政府に納税の押印をしてもらうもの。

前者はピエモンテやエミリア州、後者はロンバルディアやトスカーナ、

ウンブリア州、ナポリ王国に見られたそうです。

ヴィンテージ時代のトランプで出会うのはトリノのVIASSONE

トリエステのMODIANO、そしてナポリのトランプです。

まだ透かしの入ったイタリアのトランプには出会ったことがないので

ぜひ出会って見たいものです。

1972年にはトランプにかかる税が廃止となったそうです。

途中、偽造のトランプが出回ったそうで、

不正をなくすために柄毎に異なる印を設けた時代もあったそうです。

この記事の写真の印は1923年の法改正時代からの図柄で

また同時代でもカードの紙の質により、一般グレードと贅沢グレードと

納める額も違ったそうです。

いつの時代もシビアな税金問題です。


参考:イタリア経済・財務省ホームページ


と、イタリアのトランプカードについて長くなりましたが

プレイングカードコレクターの方やFIAT好きの方へ

贈り物としても素敵な革ケースに入ったトランプセットはいかがでしょうか。




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