イタリアの古い鉛筆のお話 1
カメラ、車と半世紀以上もの時を経ても現代の日常生活で
お世話になっていますが、
鉛筆もそのひとつ。
どうして古い鉛筆にはまってしまったかというと
ふた昔前ほどにローマの蚤の市で出会ったのが始まりです。
もともと鉛筆で書くのが好きで、
バラ売りしていた古い鉛筆を数本買ってみたら
芯が滑らかで鉛筆自体が軽く、とても気に入ったので
翌週も蚤の市へ。
そして箱入りの古い鉛筆を見ると、そのざらっととした紙質の
素敵なデザインやメタルのケースの虜になりました。
使いやすい、というのは古いものに対する懐古主義だけではない
古いものとの理想的なおつきあいです。
古い鉛筆の世界へ引き込んでくれた鉛筆は
フィレンツェ郊外発祥のイタリアのメーカーF.I.L.A.
Fabbrica Italiana Lapis Affiniの鉛筆ORIONです。
硬さはBがお気に入りです。
蚤の市へ行ってはBないの〜と聞いていました。
デザイン用の鉛筆で16種類の硬さの展開です。

ユリのロゴにフィレンツェらしさが伺えます。
16種類の階調のあるデザイン用の鉛筆のようです。
中にはFILA ORIONの品質へのこだわりの謳い文句と
階調ごとの特色が書かれたしおりが入っています。
読んでいると、黒についての表現と硬さについての
イタリア語の表現の仕方がわかります。